落ち穂ひろいmini probar las aguas
試してみる
ウェブ版英辞郎に test the water 「水を検査する、飛び込む前に水の温度を確認する、実行する前に問題がないかチェックする、予備調査をする、様子[成り行き]を見る、動向をうかがう、世論をあらかじめ調べる、瀬踏みをする◆waterが複数形になる場合もある」と説明されていますが、今回のテーマはその西訳です。Collins(Web版)は test the water を tantear el terreno と訳出していますが、下記引用箇所の訳者のようにprobar las aguas と直訳的に表現しつつも比喩的な意味も十分に伝わってくるので、将来的にはこの句も市民権を得るかもしれません。
ハーレクイン小説のスペイン語版には英語原文からの訳者名が明記されていません。日本ほど翻訳者が重要視されていないためだと想像しているのですが、これまでに10冊ほど通読してみただけでも作品によっては読みにくいものもありました。私の読解力の問題かもしれませんが、所謂大衆向けの娯楽小説という性質上、小難しい表現は使われていませんので、翻訳者側の読者へのサービス精神、力量等が訳書の出来具合の違いになって表れているのでしょうね。
本欄はスペイン語の口語表現を拾いながら日常の生活の中で使われる語句にスポットを当ててみようというのが、第一の目的です。ですから、七面倒くさいことは最低限にして、実際にこんな使い方もあるのだという参考程度にしていただけると幸いです。
論より証拠、実際の用例をご覧ください。
Emocionada por la buena relación que parecía haber entre los dos, decidió probar las aguas:
-Me encanta ser madre y un día me gustaría tener más hijos.
Hubo un momento de silencio.
-¿Cuántos? -el tono cortante de Matt debería haberle servido de advertencia.
-Maxine Sullivan “Por derecho propio” (HARLEQUIN 665) p.139
-¿Seamus? -repitió.
Nicolo tanteó el terreno.
-Según Primo, sigue vivo -le regaló una amplia sonrisa-. Te diré lo que haremos. ¿Por qué no esperas unos días y disfrutas de las comodidades que ofrece Le Premier mientras yo lo localizo? Estoy seguro de que él podrá aclarar esta confusión en un abrir y cerrar de ojos.
-Day Leclaire “Marcados a fuego” (HARLEQUIN 678) p.16