落ち穂ひろいmini dos dedos de whisky

ダブルのウィスキー

 私は全くの下戸なので、アルコールのことはさっぱりなのですが、ときたまYamazaki, Hibiki といった銘柄を購入したいというゲストがいらっしゃいました。聞けば日本のウィスキーも一種のブランドになったそうで、whisky好きのお客様はお土産にしたいらしいのです。
 今回はこのwhiskyの計量についてです。「シングル」、「ダブル」という言葉は私でも耳にする言葉ですが、実際の分量はどの程度なのかは全く不明でしたので、調べてみました。

 SUNTORYのお客様センターHPによると
ウイスキーでよくいわれる「シングル」「ダブル」「ジガー」の量は、それぞれシングルは1オンス(約30ml)。ダブルは2オンス(約60ml)。ジガーは通常1.5オンス(約45ml)の量です。(https://www.suntory.co.jp/customer/faq/001766.html)

 では、何故 dedo(指)が使われるかというと、同HPによれば、「計測の方法は、グラスに指を当てて(指は横にして)はかる簡便法もよく使われます。普通のタンブラー(240mlくらいのグラス)でおおよそ、底から指1本分(ワンフィンガー)でシングル、指2本分(ツーフィンガー)でダブルの量になります」ということだそうです。

 私はガイディング時に「おちょこ」や「徳利」、あるいは枡形の「枡」について説明をすることもありますが、特におちょこと徳利のセットをお土産になさるゲストにはその分量(目安)について徳利は1合(180ml)のものと2合のもの、おちょこは1合の1/10に当たる1勺(18ml)かその倍の2勺ものがあるので、その大きさによって、徳利(1合)はおちょこ(2勺)の大体4,5杯分というような説明をするようにしています。この時には枡は1合分の容量(1合枡=180ml)で、10合で1升(1.8リットル)になるというような補足説明をすることも。
 尺貫法については建築の話題を含めてメートル法に換算したデータを整理しておかないと現場で慌てることになってしまいますので、ゲストに具体的に理解していただくためにもそれぞれお国の単位の基準(ヤード法等を含めて)との比較ができるようにしておくべきですね。
 因みにwhisky と何気に記述していますが、「ウィスキー」にはwhiskey という綴りもあります。興味のある方は辞書等でその違いを確認してみてくださいね。
 

   Don se acercó al bar para servirse dos dedos de whisky, que se tomó de un trago.

-Katherine Garbera “Seducir a su enemigo” (HARLEQUIN 661) p.106


 この機会に2014年4月から2018年12月まで利用していたFC2ブログに掲載した『落ち穂ひろい』から、次の個別記事を再掲させていただきます。 ご参考にしていただけると幸いです。

武将は面積の単位も田んぼを基準にした

 来シーズンに向けての仕込み時期になりました。これまでのツアーで様々なご質問をいただきましたが、うまく説明のできないこともありました。シーズン中にいただいた課題を整理して次回以降に得心いただけるようにしっかり勉強をせねばなりません。
 今回は最近読んだ一冊から引用させていただきます。

 田んぼの面積は現在でも「反」という単位で表す。一反はおよそ一〇アール。一反は米が一石とれるだけの面積から定められている。つまり、一反は一人が一年間に食べる米がとれる面積である。
 ちなみに、一石の重さは約一五〇キログラム。当時の人々は一年間に一五〇キログラムもの米を食べたのである。現在は、一人が食べる米の量は六〇キログラムだから、昔の人は現代の二・五倍もの米を食べたことになる。
 現代では一反で平均五〇〇キログラムもの米がとれる。これは当時の三倍以上である。食べる量は減って収穫量は増えているから、現在では一反でおよそ、一〇人が一年間に食べるくらいの米がとれることになる。
 面積を表す単位には「坪」というものもある。現在では一反は三〇〇坪だが、昔は三六〇坪だった。つまり、一坪は一人が一日に食べるお米がとれる面積なのである。

稲垣栄洋:『徳川家の家紋はなぜ三つ葉葵なのか』(東洋経済新報社)37頁

 私が所属する通訳案内士の組合では年に数回の業務研修会が開かれています。仕事の少ないときには皆勤賞に近い出席率でしたが、最近は業務と重なってしまうことが度々で参加できないことが大半となりました。これはとても残念なことですが、すべての企画運営が同業者である先輩ガイドの皆さまのボランティアで成り立っているのですから、いたしかたがありません。
 以前参加させていただいた研修会で、上記引用と同じようなお話をお聞きしたことがありましたし、上のような説明を外国人旅行者の方にさせていただいてもいます。「石高」の話を併せてお話しすると喜んでくださるお客様もいらっしゃいますので、こんなトリビア?も知っていると知っていないとでは説明の面白さにも違いが出てくるのではないでしょうか。
 ということで、以下に引用元の一冊をご紹介させていただきます。折に触れて読み返すことができます、というより読み返したくなる著作です。

2017-01-07(11:16) : 日記

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