落ち穂ひろいmini jamón

¡Y un jamón (con chorreras)!

 『クラウン西和辞典』(三省堂)にも記載されている表現で、「(拒否の表現)いやなことだ、絶対・・・ではない」と言う意味ですが、これまで実生活で耳にしたことはありませんでした。死語なのかなと思いながらも、上等なハモン・セラーノをスペインの市場で目にしたことのある人なら con chorreras でその情景が想像できると思います。理解できないのは、どうしてこれが否定の強調になるのかということです。スペインに限定される表現なのかもしれませんが、誰かの提案や発言に対して「まっぴらごめんよ、やなこった」と言っているのは場面からピンと来ますね。
 つい最近になってスペインミステリー “Los Misterios de Laura” というドラマの存在を知って少しずつ視聴しているのですが、クリスティのミス・マープルを彷彿させるようなストーリーです。主人公 Laura は女性版フロストか刑事コロンボ(古くてすみません)に思えるのですが、こんなキャラの女性刑事がいたらひとたまりもありません。これが米国ミステリーだったらきっと日本でも放映されたのでしょうが、残念ながら?スペイン版クリスティーものだからでしょうか、紹介されることはないのだろうなと諦めています。
 英米のドラマ・映画や書籍は星の数ほども日本で紹介されているのにスペイン語となると心もとないです。昨年、『スペイン人はこう話す-気持ちを伝える視覚表現150』(芸林書房)の青木文夫先生に続編の発行をお願いしたことがあるのですが、採算が合わないということで引き受け手がないという旨のご回答をいただいたことがあります。
 字面だけでは理解に苦しむ表現は無数にあるので、それらを網羅した参考書がもっと出てくれたらいいのにと思いながら、スペイン語学習を再開してから20数年過ごしています。
 ないないと嘆いているばかりでは先に進めませんね。出会ったときが吉日です。とりあえずインデックスとして掲げておいて、少しずつ書き加えていけばいつか誰かに役立ててもらえるかもしれない、我が子にそれを押しつけることはできないにしても、課題提供にでもなればいいなと思いつつ、こんな雑文を綴っています。
 ところで、娘は高校でフランス語、大学で韓国語を履修して痛い目に遭ったようですし、息子も何を間違えたのか中国語を選択して撃沈です。どうして英語やスペイン語を学んでくれないのかなと心の中では思ってはいるのですが、天邪鬼のふたりにスペイン語でもやったらどうか、なんて言ったら逆効果になるだけなので、触らぬ神に祟りなしを決め込むしかないというのが実情です。
 人生、何事も思うようには行かないですよね! これ以上、大脱線する前に本日の用例をどうぞ。

-Lydia. ¿Has visto una chica así como… Como vestida de forma un poco estrambótica y con la cara rara?
-Claro.
-Esto es importante, es el caso que estoy llevando.
-Si te refieres a la que va inventándose novios acaba de salir por la puerta con cara de asustada. Y yo te recomiendo que hagas lo mismo.
-¿Por qué?
-Estás haciendo el ridículo con esa loca.
-Leticia no es ninguna loca.
-Bueno, lo que tú digas. A mí me viene genial que pienses que tienes un caso entre manos.
-Lydia.
-¿Este es el que ha matado a su mujer?
-Y yo, la que lo va a meter en la cárcel. Y cuando lo haga, Jacobo sabrá la diferencia entre la policía y el ama de casa.
Y un jamón.

“Los Misterios de Laura” -Capítulo 9 “El misterio del hombre que nunca existió”

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