真(まくとぅ)そーけーなんくるないさ

 久しぶりに沖縄の言葉に触れることができました。
 本日、あるAGT様の課長からご紹介いただいた『OKINAWA WALK~歩いて英語で案内したくなる沖縄~』(マーシュゆかり 著 編集工房 東洋企画)を一気に読みました。
 2020年暮れ発行の新書サイズ?の本ですが、世界のウチナーンチュ大会についても触れられていてとても懐かしい思いもありましたし、標記の言葉も心に響くものがあったので、テーマとさせていただきます。
 前回のウチナーンチュ大会は2016年10月末に開催されて私も通訳ガイドとして参加させていただきました。ハワイ(USA) とブラジルからの参加者数が際立っていましたが、私はペルーからの訪日ゲスト4台口の1台を担当させていただきました。彼らと一緒に国際通りでのパレードに参加したり、大会後の本土旅行中の様子などから、今の日本人よりもずっと日本人らしさを感じさせられた思い出もあります。
 ガイド専従3年め(初年度は自己研鑽の期間としてスペイン語の研鑽と所謂ゴールデンルートを中心に下見に費やした一年でしたので、実際には2年めというべきですが)の体験でしたので、沖縄の下見も勿論ですが、資料を集めて読み込みました。チャールズ・イ・タトル出版の Okinawa and the Ryukyu Islands を市立図書館から借りて殆どすべてのページをWORDで入力したり、バスツアーに参加してガイド資料を作成したり、様々な失敗から多くのことを学ぶことができたという点だけでも収穫の多いツアーでした。
 実は今年になって今秋開催予定の第7回大会のガイド依頼もあったのですが、前回大会のご担当者H氏がすでに退職なさったり、今回の窓口担当者のご対応に疑義があったことから最終的にお断りしたのです。
 ということで、今年も沖縄とは縁がないのかなと思いながら過ごしていたときの一冊が、上記書籍だったものですから、すぐに食いついてしまいました。琉球語もそうですが、石敢當とかヒンプンとかここ数年目にすることはほとんどなかった(司馬遼太郎さんの著作は別ですよ!)だけでなく、その説明が英語と日本語でなされているのです。こんな便利な本が2016年にあれば、ゲストにももう少し喜んでいただけたのにという思いもあります。
 私は大学勤務時代を含めても沖縄は7,8回ほどしか行ったことがないので、著者のように沖縄での実生活というものはありません。従ってツアー中も、テキスト通りの説明しかできませんでしたし、今もその状況は変わっていないというのが正直なところです。それでも旅先で出会うヒト、モノとはすべて一期一会を念頭におきながらも、縁があればいつかまた再会できる日もあると信じて少しずつ日本各地の描写を集めながら過ごしています。
 沖縄へお出かけ予定のある方には英語はさておいて日本語部分だけでも同書を一読してもらえたらと思います。大学2年生になる長女は、高校3年生の春にコロナ騒ぎで沖縄への修学旅行が中止となってしまったまま、同島への旅が実現できていません。いつか彼女に沖縄旅行のプレゼントができる日が来たら、この本も一緒に贈ろうとも思いますので、この気持ちを忘れないようにと敢えて記録させていただくことにしました。

 いつものように能書きばかりが長くなってしまったのですが、これも私の子ども達への置き土産のつもりで書き記していますのでお許しください。さてさて、本当に最後です。

 今回のタイトルです。著者マーシュさんによれば、「人として正しい行いをしていれば、なんとかなるさ」という意味になるそうです。彼女曰く、この「なんくるないさ」は take it easy (気楽にいこうぜ)ではなく、「ちゃんと挫けず正しい道を歩むべく努力すれば、いつかきっと報われて良い日がやってくると、と解釈できすよね」と述べています。そして Do your best and let the heavens do the rest. と英訳なさっています。まさに、「人事を尽くして天命を待つ」という沖縄らしい箴言ではないでしょうか。

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